運動コラム

コーディネーション能力とは?7つの動きを遊びで育み、幼少期から運動神経を伸ばそう!

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Suu
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こんにちは!現役時代、全国大会入賞歴のある編集長のsuuです!

皆さんは「コーディネーション能力」という言葉を聞いたことがありますか。
コーディネーション能力とは、とても簡単に表現すると「自分の手足を思うままに操る能力」を指します。この能力は、幼少期にかけて運動神経を高める非常に重要な能力として、ここ数年のスポーツ科学研究分野で期待されているものです。

特に海外では多くのスポーツスクールが取り入れており、日本のスポーツスクールでも「コーディネーション能力」に重きを置いたスクールが普及しているようです。

コーディネーション能力って何?

定義

まずは、「コーディネート」というキーワードについて触れたいと思います。

自分にあった洋服を選んだり、海外旅行中で日程に見合った外出先やアクティビティを調整してくれる方をコーディネーターと呼ぶため、このキーワードであれば馴染みがあるのではないかと思います。

基本的な語感は「コーディネート」も「コーディネーション」も同じ意味を指します。1.同等(にすること); 対等関係、2(筋肉運動の)整合,共同作用(引用:研究社 新英和中辞典)というように、自分の手足の力加減を調整したり、複数の身体の器官を選び、指示を出すという意味から派生し、「自分の手足を思うままに操る能力」として使われます。

この能力を極限まで高めることで、自分の手足を思うままに操り、複雑な体操演技をこなしたり、あるいは道具を使いこなして抜きん出たスポーツ競技のアスリートになれることができるのです。

なぜ重要視されているの?

運動神経向上が期待されるから

このコーディネート能力は世界的に有名なアスリートやオリンピックメダリストの多くが自然に備えており、一般人に比べて、ずば抜けて高いスコアを示すことが知られています。
そのため、この能力を意図的にトレーニングし、限りなく高めることで子どもの運動神経を向上させる効果が期待できます。特に、このコーディネート能力は12歳までにトレーニングをすることが重要です。

その理由は子どもは大人に成長する上で、精神面や生殖器官を始めとする様々な面が発達していきますが、身体をコントロールする神経系の発達は12歳で約80パーセントが成熟すると言われているためです。逆を言えば、いくら12歳を過ぎてから集中的にコーディネーション能力を高めるトレーニングしたとしても、12歳までに行った子供と比較して得られる効果が大きく劣ってしまうということになります。

コーディネーション能力の7つの動き

ではコーディネーション能力とは具体的にどのような能力を指すのか、説明したいと思います。コーディネート能力とは大きく分けて、7つの能力に大別できます。

リズム能力

1つ目はリズム能力です。
リズム能力は聴覚や視覚から得られる刺激を得て、自らがその刺激を過不足なく体現できる能力を指します。わかりやすい例でいえば、「他人のダンスを真似ること」ですね。音楽に合わせ、手足を動かし、真似ることが上手な子どもなリズム能力が高いと言えるでしょう。

バランス能力

次にバランス能力です。バランス能力は、止まった状態の姿勢を保つ、あるいは不安定な姿勢の状態から正しい姿勢の状態に速やかに回復する能力を指します。
平均台を素早く渡れたり、転びそうなときに咄嗟に手を広げ安定姿勢を取りつつ、次の足を踏み出すことができる場合にバランス能力が高いと言えます。

変換能力

変換能力は、自分が予期せぬ状態に陥ったときに速やかに正しい状態に姿、形を変えられる能力を指します。
少し極端な例ですが、ある程度の速度でランニング中に自転車が自分のもとに追突しそうなとき、それをうまく回避するようなシーンで能力を発揮します。その場その場の状況に臨機応変に対応できる能力とも言い換えることができるしょう。

反応能力

反応能力は言葉の意味とはニュアンスが異なります。反応能力とは、トリガーとなる合図をもとに適切なスピード、タイミングで合図に答える能力です。一昔前であれば、親指と人差指の間にものさしを落としてそれをすかさず挟めるか遊びましたよね。あの能力が非常にわかりやすいと思います。

連結能力

連結能力は自分の関節や筋肉を過不足なく、必要なだけ動かすことができる能力です。ある意味、コーディネーション能力の最たる要素かもしれません。連結という言葉が使われているのは、例えば新体操のような複雑かつ高速な動作が求められる状況において、トップアスリートが自然とやってのける一連の動作には相当な数の関節と筋肉が組み合わさって実現されます。「この筋肉とこの関節を、こう動かして、、」なんて頭で考えずに一連の動作として実現するには複数の動きを組み合わせる必要があることから、「連結」という言葉が用いられているようです。

定位能力

定位能力は、一定の距離、角度を保ちながら他人と自分を保つ事ができる能力です。よくテレビなどのメディアで目にする日本体育大学の集団行動などは定位能力を決めたかたによる技能ですね。3次元空間を正しく認識し、距離や位置関係を理解した上で適切な行動を取ることがこの定位能力では求められます。

識別能力

識別能力とは、自分の身体とは別の道具を使って、必要なコントロールをする能力を指します。固い道具の野球バッドやテニスを使って、どれほどの力、タイミングで動かせば、動く球を捉えることができるのか。または、縄跳びのようにぐにゃぐにゃと曲線運動をするものに対し、どうすれば身体を当てずに回数をこなしてジャンプができるかといったことをコントロールする能力を指します。

コーディネーション能力を高めることができる遊び

これまでに示した7つの能力を高めるための遊びについて触れたいと思います。

今回紹介する遊びは簡単に親子で実践できるだけでなく、コーディネーション能力のうち、複数の要素を同時に高めることができる遊びなのでとってもおすすめです。

棒ジャンプ

棒ジャンプを行うことで、リズム能力、バランス能力、反応能力、定位能力を高めることができます。用意するのは1m~2mの長さの棒があれば大丈夫です。用意できない場合は、新聞紙を丸めたものでも代用できます。

親御さんは子どもの足の高さに対し、不規則に左右に棒を振ります。子どもは足があたらないようにジャンプするように伝えてください。左右に動く棒に合わせてジャンプし、転ばないように着地し、次のジャンプに向けタイミングを図り、合わせて態勢を整える一度に4つの能力を高めることができます。慣れてきた場合は棒をふるタイミングを調整してみたり、10秒間に何回飛べるか、ご兄弟でスコアを競わせてみるといいですね。

歩きながらのクロスタッチ

リズム能力、バランス能力、変換能力、連結能力を高めることができます。これはゆっくり歩きながら、自分の足の内側(足踏まず)を左右の手でタッチするというものです。ポイントとしては、子どもの状況に合わせて大人がスピードを上げたり、動き回ったり、工夫を促すことです。はじめは難しいことで子どもが楽しめなくなると思いますので、大人が見本をみせて、好きな音楽をかけて子どもの気分を上げて行うと楽しめると思いますよ。

慣れてきたら、足のタッチの仕方を工夫してみたり、ご兄弟で一緒に行い、相手にぶつからないように行ってみると変換能力、連結能力の向上に役立ちます。

まとめ

いかがでしたか。コーディネーション能力は子どもの運動神経を高める7つの要素で構成され、この能力を12歳までに集中して高めることで飛躍的にレベルアップすることができます。特に身近なものや工夫をするだけで複数の能力を高めることもできます。ご興味をもった親御さんは是非試してみてくださいね。